JOKER感想※ネタバレありです

昨日、会社のメンバーと一緒に巷で話題のJOKERを見てきました。

結論を言うとすればですね…アクション映画でなくシリアスな重い雰囲気で終始不穏とアートでもある感じだったのですが、終始どうなるんだろうっていう思考を巡らす映画な印象です。

主演のフォアキン・フェニックスの演技が素晴らしかった…なんだろう骨と皮ばりにがりがりに痩せ、貧困層の男性の役作り…顔の濃い印象的な瞳を持ちながらもさえない男に見せる演技が素晴らしい。

あの、アーサーの笑い方はおそらく誰にも真似できないだろうと思いました。

また、歴代のJOKERであるジャック・ニコルソンや故ヒース・レジャーと比較しても、やはり彼はJOKERだったと思う。

そして個人的な見解ですが、最初から最後まですべてが彼の妄想の中の出来事の映画だと最後のシーンを見て思いました。

でも、逆に言うと最後のシーンが最初のシーンに当てはまるとしたならば、ブルース・ウェインとその両親が殺されたシーンがアーサーの予知能力みたいなものになってしまうので。

そして、アーカム・アライサムも出てきて(バットマンシリーズで精神異常をきたした凶悪犯罪者が入れられる精神病院)、そこにジョーカーが収容されるということは、きっとバットマンに倒され捕まったJOKERがそこに入れられてるって状況なのかな、と。

最後に精神科医は殺した風に見えると同時に、妄想の中のアーサーと血の痕でリンクしているのかな、とも見えて実際に手錠をはめた状態で医者を殺したか殺してないかって言われると、ジョーカーは手錠をはめた状態で医者を殺せる身体能力はありそうなのでそう考えると医者殺して追いかけられてるんだろうなとも見えます。

実際の妄想の中の真実は、ブルース・ウェインの両親を射殺したあれこそが、本物のJOKERだったのかなぁと…真実はあれひとつだけだったのかもしれない。
(バットマンの原作としては、両親は通りがかりの強盗に殺されたって設定だけど)

ただ、この映画がなんで心を動かすのか、という点で考察していくと本当に主人公のアーサーはどこにでもいそうな白人男性だという事かな、と。

仕事に恵まれず貧しい、母親の介護に追われている、精神障害持ち、障害のせいで笑いが抑えられない、いつかコメディアンになる夢を見ている、幼い頃に重度の虐待を受けて来た、愛情を知らない、実の親を知らない。

一見いないようで、そこらへんにありふれている人生かもしれないから、共感を逆に得やすい、と思いました。

狂ってるのは、自分なのか社会なのか。

3人の富裕層のエリートを殺害したという事で、一躍ヒーローになり満たされる承認欲求。

愛着障害を持っている。

巷のニュースやSNSやネットにそこらへんに溢れている普通の人がテロリストになる、という意味で恐怖を感じるし自分がいつそちら側にいくかはわからない、って事を思いました。

そういう意味で、メンタルに非常に訴えかけているのと、社会問題をうまく投影した映画…ある意味永遠のテーマ的なもので名作に値する映画だと思いました。

DVD出たら買ってしまいそう…って正直思った。

何回も見たい、そんな映画でした。

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